オーストラリアでのバックパッカーでの生活楽しかったんですが、一週間を過ぎると結構しんどくなってきました。プライベート空間が少なく、金銭的にもダメージがありますよね。できるだけ早くバッパーを出ていこうと決意します。ただ、早く出たいという思いが先行して、危うく判断を誤るところでした。今回はそんな目先の自由にとらわれて、将来的な自由を犠牲にしそうになったお話。焦っている時こそ、一度深呼吸して客観的に状況を見たほうが良いと感じた一件です。この話から「後悔しない選択」とは何か考えるきっかけにしてもらえたらうれしいです。
- Australiaワーホリ2年間(2013~2015年)
- NZワーホリ1年間(2016~2017年)
- 滞在中はジャパレスでのアルバイトを楽しむ
- ラズベリーピッキングで2ndビザ取得
- 半年ごとに都市と仕事を変えながら移動
宿泊費がタダになる?シッターとクリーナー
バッパーの宿泊費もかさむのでシェアハウスへ一刻も早く移るべく、シェアハウスの募集を探していました。当時のシェアハウスの探し方は、ネット上の掲示板やスーパーの掲示板、バッパーの掲示板などで探すのが一般的でした。
シェアハウスの探し方については別のブログでまとめてあるのでよろしければそちらを参考にしてみて下さい。
最初はシェアハウスを探すつもりで開いた掲示板のページ。そこで気になる情報を発見してしまったのです。
- バックパッカーでクリーナーの募集
- 住み込みでベビーシッターの募集
とにかく家賃さえ払わなくてもいい状況になればお金をセーブできますよね。
そんなことを考えていた私はこの情報に心が揺れるわけです。
シェアハウスじゃなくても、住み込みで家賃がかからないならそれでもよくない?仕事探さなくてもいいし!!
シェアハウスに移動が理想的でした。でも、探してもなかなか条件があうシェアハウスが出てこなくてイラ立ちが増すばかり。探している間にもバッパーには宿泊費を払わないといけない・・・それがどうしようもなく「もったいない」と感じていました。だからついつい、家賃を払わなくていいという目先の楽に魅力を感じていました。もともとワーホリでは現地で働きながら現地の通貨で生活する、と決めていたのに。思い通りにいかなくて焦っていたんでしょうね。
バックパッカーでクリーナー
タイミングによってはバックパッカーでクリーナーと呼ばれる仕事が募集されていることがあります。労働力の提供の代わりに宿泊費を無料にしてもらえる感じ。中にはクリーナーとして働く時間が長ければ、滞在費以上に時給が発生してもらるケースもあります。
- 各部屋の掃除
- 退去者のシーツの洗濯
- たまにレセプションの手伝い
- 基本的には無給
- 仕事中の宿泊日は無料
- 6人部屋以上の部屋を提供されることが多い
ただ、これでは結局バックパッカーに住むことになります。さらに私が住んでいたバックパッカーでは募集していなかったので、早々にあきらめました。
住み込みでベビーシッター
これはバンブー屋敷のシティー版みたいなものです。
子供のお世話をする代わりにお部屋を無償提供してもらえる感じです。
子ども好きだしこれだ!と思いました。まずはSunbrisbaneの掲示板だったか日豪プレスの掲示板だったかでブリスベン近辺でシッターの募集を探します。ブリスベンの郊外に一件募集があったので連絡をとってみることにしました。
クイーンズランドを中心とする生活情報サイト
- Sunbrisbane(英語、日本語、韓国語、中国語)
- 日豪プレス(日本語)
ベビーシッターデビューか!?
連絡を取ってみるとシッターを募集していたのは3人家族のおうちでした。面倒をみるのはハーフの4歳くらいの女の子。
- 日本人の奥さん
- イギリス人の旦那さん
- ハーフの4歳くらいの女の子
日本人の奥様ということで日本語でコンタクトが取れたことが心強かったです。
しかもこの奥様、本当にお優しい方で、自宅までの道のりを詳細にテキスト(ショートメール)してくれました。そんなこともありお会いする前から好印象。
当時の私の携帯はなんと日本語が受信できなかったのです。時間がかかるのに、すべてローマ字で長文を打ってくださっていて・・・打ちにくいし読みにくいし大変なのにきちんと対応してくださりました。本当に感謝です!
ベビーシッターの面接
まずは面接というか顔合わせをしてみようということになり、実際のお家に伺うことになりました。
事前にテキストで、「どこから何番のバスに乗ってどこで降りるか」詳しく教えてもらっていました。おかげで無事指定のバス停にたどり着くことができました。
そしてお家を目指して歩いていると・・・
今でも覚えています。家の前の階段に黒髪の女性。その隣にブロンドの髪に青い目、ピンクと白のお姫様のようなかわいらしい服を着た天使のような小さな子が腰かけていました。
私のことを見るなり、すぐに声をかけてくれてた黒髪の女性がブロンドの子のお母さんで日本人妻です。
本当に人をほっとさせてくれる優しいしゃべり方と、年上ながらかわいらしい笑顔が印象的な素敵な奥様。そしてこのブロンドの女の子は本当に、天使かと思うほどlovelyでadorableでした!!
lovely、adorable
とにかく愛らしくてたまらない!!どうしようもないほどかわいらしい!!みたいな意味だと思ってます。
この時はこの天使の為の単語だと思いました。それくらいかわいかったです。
家の中に入れてもらって、リビングでイギリス人の旦那さんともご対面。旦那さんはイギリス人で日本語はしゃべれません。背が高くはっきりした口調でしゃべるため、奥さんとは真逆のちょっと怖い印象でした。そしてなんとなく面接が始まりました。紅茶を飲みながら、旦那さんがノートを開きます。そこに質問したいことが書いてある様子。質問後の私の返答もそこに記入していました。
日本人の奥様がずっとそばにいて下さって、旦那さんが英語で質問をされたり仕事内容を説明しているときはきちんと通訳をしてくださいました。
仕事内容はもうよく覚えていないんですが、一つだけ強烈に覚えていることがあります。
外出するときは、絶対にサンクリームを娘につけるのを忘れないで!!
サンクリームとは日焼け止めのこと。かわいい娘が将来皮膚ガンにならないよう、細心の注意をして生活をさせたいということでした。
オーストラリアの紫外線は強い!!
オーストラリア周辺はオゾン層が薄いため紫外線が強く、皮膚がんの発症率が世界一らしいです。
本当か知らないけどオーストラリアの紫外線は日本の7倍って言われていました。さすがに7倍ってのは盛りすぎだとは思うんですが・・・
一通りの仕事内容を説明してもらった後、シッター用のお部屋の案内もしてもらいました。バックパッカー暮らしから考えると、信じられないくらいキレイで整理整頓されたひろ~~い快適そうなお部屋でした。
お部屋を案内してもらった後、時間があったのでしばらく天使と庭にあるブランコで遊んでいました。天使の天使すぎる笑顔を見るたび、ここに住みたいなーなんて思っていました。結局採用してもらうことが決まりました。
せっかくのベビーシッター採用を断った理由
でも私、実はここには住んでいません。採用が決まった後、お断りの連絡をしました。大変失礼なことをしたにもかかわらず、奥様はとてもやさしかったです。
いいんだよ、ワーホリだから好きなことをすればいいんだよー
やっぱり天使の母も天使なんですね。優しすぎて心が痛かったです。
なぜ、お断りしたかというと・・・一言でいうと不安に感じたから。不安に感じた原因は、当時住んでいたバッパーで仲良くしていた日本人の女子ジェイちゃんの言葉でした。
この面接を受ける前からジェイちゃんにはシッターの件を相談していました。相談時からジェイちゃんはあまりいい顔はしていなかったんです。すでにオーストラリアでお金を稼いだ経験のあるジェイちゃんからしたら、無給というところがひっかかったようです。
どうしてダタで働くの?
部屋を提供してもらってもシッターをしないといけない時間は拘束され自分の自由にはならないしお小遣いもないなら損じゃない?フツーにアルバイトしたら家賃も払えるし、休日は自分のお金で自由に過ごせるよ!
と言われました。
そのアドバイスは正論です。でも、フツーにアルバイトをするっていうのがなかなかその時にイメージできなかったんです。英語もまともにしゃべれないし、雇ってくれるところなんてないんじゃないか・・・と挑戦もしていないのに、自信がなくて逃げていました。
ジェイちゃんの言うことを聞かず面接に行き、採用をもらったわけです。でも、採用をもらった後にこの後の生活に不安を感じるようになったわけです。勝手ですよね。採用された後、シッター生活を想像していると、ジェイちゃんに言われたことが現実味を帯びてきました。
時間が拘束されて自分の自由にできない割に給料がない
仕事中は自分の自由時間じゃないから拘束されるのはしょうがないと思えるのですが、そう思えるのはきちんと働く対価として給料が発生するからなんだな・・・と改めてジェイちゃんの言葉を受けて思いました。
給料の代わりにお部屋の提供をうけたとしてもちょっと割に合わないのではないかと・・・
もう一点気になったのが、ちょっとシティーから離れているこの場所で生活して私に友達はできるのか??っていう部分です。
天使ちゃんは小さいのでシッター時間は基本は朝から夕方までです。夕方以降は自由に使えるのですが、おうちの前に泊まるバスは遅い時間は動いていないんです。
夕方以降は事実上は自由時間ではあります。でもその時間帯からの外出は、外出してもすぐ戻らないと帰れなくなってしまうという環境でした。
そうなると友達ってできるのでしょうか??難しいですよね・・・
友達がいないなんてそんなの楽しくない!!
という2つの理由から、お断りすることに至ったわけです。
面接前からきちんと考えていればわかっていたことです。採用になってから考え出してお断りするなんて、本当自分勝手ですよね。反省しています。
ジェイちゃんに採用からお断りの顛末を話すと、
それは賢明な判断だと思うよ。
と、かっこいいセリフ言われました。
この時のジェイちゃんの言葉は身に沁みました。
ジェイちゃんは悟りを開いているような子でした。笑 未熟な私は、この件以外にもありがたいお言葉をたくさんいただきました。いつも私を叱咤激励してくれたジェイちゃん。本当に感謝!!
この時は住み込みでシッターって基本無給が普通だと思っていました。ただ、後々メルボルンで出会う日本人がシッターで稼いでいたので無給が当然ってわけではなかったです。(その日本人は英語ペラペラで自分を売り込むのがうまかったです)
掲載者の要望だけ聞くのではなくきちんと交渉しないといけないですね。
後悔のない選択を!
私のベビーシッターデビューは今回はできませんでした。でもこの選択はジェイちゃんの言うように賢明な判断だったと思います。あのままあそこに住まわせてもらっていたら、2年もオーストラリアに滞在していないだろうし、きっと引きこもってしまってワーホリライフを楽しむことはできなかったと思います。
なぜなら、ワーホリ生活を長く続けたいと思ったきっかけは、これから働くことになるジャパレスでの出会いと経験であることは間違いないので。
このブログを書きながら改めて感じるのですが、人生は選択の連続です。
そんな時、楽な方に流されるのではなく、後悔しないようにしっかり考えて「賢明な判断」を心掛けたいものです。